幽霊博士の実験記録──AIが綴るショートホラーと恐怖作品紹介

「ホラー小説×AI創作」──AIが綴る怪談短編と、恐怖を解剖する作品紹介。

狂気譜#03「休憩室の窓際」

入社して三週間。昼休みはいつも、職場の休憩室で過ごしていた。

窓際の長机には決まって三人の先輩が座っている。

営業の田村さん、総務の佐伯さん、そして経理の村山さん。

俺はその三人に軽く会釈し、弁当を広げるのが日課だった。

「お疲れさまです」

田村さんが笑い、佐伯さんが天気の話をする。

村山さんは、口元だけで笑って軽くうなずく。目は少しも笑っていなかった。

ある日、会議が長引き、昼休みに遅れて休憩室に入った。

窓際には田村さんと佐伯さんしかいない。

「あれ、村山さんは?」と聞くと、二人は同時に首をかしげた。

「村山?」

「誰のこと?」

まったく冗談めかしていない。俺は笑ってごまかし、その場を流した。

翌日、また村山さんがいた。

白いシャツに灰色のスラックス、薄く吊り上がった口元。

昨日のことを話すと、「そういうもんだよ」と低く言った。

意味を尋ねる前に、彼は俯き、箸を動かし続けた。

数日後、経理に書類を届けたとき、村山さんはいなかった。

責任者に尋ねても「うちにそんな人いませんよ」と即答された。

机の配置は変わらないのに、座っているのは別人だった。

金曜の昼、休憩室に入ると、窓際の席には見知らぬ若い女性が座っていた。

田村さん、佐伯さん、その女性の三人が、まったく同じ笑顔で俺を見ている。

唇の端を同じ角度で上げ、目は笑っていない。

「お疲れさまです」と口にすると、三人が同時にうなずいた。

「……村山さんは?」

女性が首をかしげる

「村山さんって……誰のこと?」

田村さんと佐伯さんも、同じ抑揚で繰り返した。

午後、デスクで仕事をしていると、ふと視界の端にガラスの反射が入った。

そこに映った自分の顔を見て、息が詰まる。

――笑っている。

口角が不自然に引きつり、目は動かず、あの三人とまったく同じ笑顔になっていた。

 

 

背後のガラス越しに、ぼやけた三つの影がこちらを覗いている。

焦点が合った瞬間、三人の口がゆっくりと、同時にさらに引きつった。

反射の中で、自分の口元も同じように歪んだ。

そのとき、後ろから肩を叩かれた。

振り向くと――そこには誰もいなかった。

ただ、ガラスの中では、四人全員が笑っていた。


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